2010年1月 5日 (火)

【鎌倉 粥茶屋写楽】心安らぐ風流なる古都鎌倉の居酒屋

鶴岡八幡宮にお参りする度に訪れる居酒屋があります。

粥茶屋写楽と言い一番近くの駅は湘南モノレール湘南深沢駅から徒歩20分。
後はタクシーかバスで行くしかない店。
今回初めてバスを利用してみた。
梶原口まで15分。そこからは歩いて5分もかからない。


今晩は。

ここではあまり大きな声を上げたりすいませーん!などと注文したりするのは無粋と言うもの。
慌てなくても店主は全ての席の状態を把握しているので注文を取りにくるのを大人しく待っているのが粋です。


「おや?今日は和服では無いのですね?」


ははは、すいません。
今年も参りました。
これはお通しですね。何の煮凝りだろう?

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カレイ…いやヒラメにタラとかのニュアンスも感じるから複数のアラで作ったものかな?
ゼラチン質がねっとりして旨い。
ハーフ&ハーフをグラスでいただきしばし和む。


牡蠣豆腐のいしり鍋ください。
これは文字通り牡蠣豆腐でいしり…しょっつる、魚醤で味付けしたものですね。


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あー、これは凄いなあ。
豆腐も良い品質のものなのでしょう。
絹ごしなのだろうけどしまった凝縮された大豆の旨みを感じます。
そこにふっくらした牡蠣。
いしりは複雑な旨みを持ち臭みなどは一切ありません。

そして新春に必ず注文するのは鴨と葱の焼き物。

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どうです?
この艶やかな色!脂身が甘く濃厚です。
合鴨だと思われますが濃すぎないゆったりとした優しい味です。
脂を吸った葱がまた甘くて…

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「関東最強居酒屋になってしまったようで」

ふふふ、姉妹ブログのコチラのエントリを見てくださっているらしい。
「こちらはプレゼント」
天狗舞 中三郎 大吟醸生酒をごちそうに。
旨い酒は結構飲んでいる自負がありますけどこうした凄い酒ってのはそうあるものではありません。
ありがたく頂戴いたします。

「また来年のお越しをお待ちしています」

ああ、また言われてしまった。
いやいや今年こそね正月以外で来ようと思っているのですよ。
鎌倉あたりに宿を取って深夜までじっくりとここで一杯やってみたい。


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鎌倉 粥茶屋写楽
神奈川県鎌倉市常盤330-1
0467-32-1904
営業時間:午後7時30分~翌朝午前4時。
定休日:年中無休

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2009年1月 6日 (火)

【鎌倉 粥茶屋写楽】江戸料理の真髄を鎌倉で味わう!ジャズと酒そして旨い肴

鎌倉の街地周辺にある山はいずれも高さ100~150メートル程度。
標高の低い割には急坂やアップダウンの激しい山道が多く自然の要塞とも呼ぶべき地勢です。
何と言っても幕府が置かれた場所ですからね。

鎌倉 粥茶屋写楽はそんな山に程近いひっそりとした場所にあります。



鶴岡八幡宮にお参りに行き冷え切った身体でお店に。


「…どうも、今年もよろしくお願いします」


ジャズドラマーでもあった店主が物静かにご挨拶。

こちらこそよろしくお願いします。
まずはハーフ&ハーフください。


「こちらをどうぞ」

柚子と塩で味付けしてある、たこの刺身。
最近酢だこ食べていないな~と思っていたのでこれはそんな雰囲気味わうことが出来嬉しい。
刺身はどうしよう?
いつも平政とか勘八だから今日は縞鯵にしようかな。
…と。
鯨の心臓?

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「塩とごま油で味付けしてありますからそのままでどうぞ」


お、これは…レバーに良く似た食感。
臭みは無いし新鮮でこれは旨いなあ。
レバーよりもピンと気品にあふれた肉です。鯨の心臓とは初めていただきました。


続いては鴨葱。

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この厚さ!
京都原了郭の黒七味でいただきます。
中はほんのりピンク色。
噛み締めると鴨(合鴨)の持つ野趣溢れる風味と上品な旨みを持つ肉汁があふれ出します。

焼き物、いや揚げ物にしよう。

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白魚の天ぷら。
これは天つゆでは無くて塩でいただきます。
写楽の料理は池波正太郎が書くところの江戸料理写楽が活躍していた頃のを表現しています。
グルメ雑誌の料理プロデュース(撮影はもちろん店内)もやられております。
やるなあ。

お酒の品揃えも素晴らしい。

今回いただいたお酒コチラ


あれ?この歌手誰です?
年季が入ったYAMAHA NS-10から流れる歌声が気になります。
UAかな?大貫妙子…吉田美奈子にしては若い声だし。


「アン・サリーですよ。歌巧くって女医さんなんですってたまんないですよね」

カッコイイなあ。
歌もそうだけどこうしたアーティスト選択して流してしまうこの店がです。
さて締めはお粥だな。
この「大名粥」ってのを頼もう。

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どうやら普通の白粥に卵黄を落としたものらしいです。
うん、余韻を味わうことの出来る粥です。


今年こそ、今年こそはもっと来よう。
そうだなあ緑まぶしい5月頃にカツオでも食べに。

いただいた下駄鼻緒をすげ替えて使っておりますよ。


2007年の記事
【鎌倉 粥茶屋写楽】酒・食・人の佳きお店
2008年の記事
【鎌倉 粥茶屋写楽】静かなジャズと古い時計

■鎌倉 粥茶屋写楽
神奈川県鎌倉市常盤330-1
0467-32-1904
営業時間:午後7時30分~翌朝午前4時。
定休日:年中無休

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2008年10月 6日 (月)

【鎌倉に究極のホットケーキがあった!!イワタコーヒー店】

記憶の中にある味は最強。
時が立つにつれてそれは味そのものよりも「美味しかった記憶」としていつまでも残るもの。
何となくこの味好きだ!豊かな気持ちになれる!

なんてのはこんな記憶が基にあるのではないだろうか?

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鎌倉小町通り入ってすぐ右にある老舗の喫茶店「イワタコーヒー店」のホットケーキもそうした最強記憶旨かった料理のひとつ。

でも記憶とはともすると美化しがち。
さてとどうだろう?



「いらっしゃいませ。ホットケーキご注文なさいますか?」

はい。

「本日は大変申し訳ないのですけど焼き上がりまで50分かかりますがよろしいでしょうか?」

はい。

店は満席で着席するまで20分かかった。

「コーヒーは先にお持ちします?それともホットケーキと一緒になさいますか?」

ファミレスじゃないからおかわりって訳にもいきませんよね。
一緒でお願いします。


待つこと30分。


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おおおおおおお!
ホットケーキの厚さに喜ぶ!
そして添えられているバターに驚く。


くくくくくく…。
う、旨い。
表面はさっくり、中はしっとりとしてまるでマドレーヌやカステラでも食べているかのよう。
あ~でもしっかりとした弾力は確かにホットケーキ。

バターの塩味とメープルシロップの甘さが生地の香ばしさと相まって…
コチラ にまとめましたのでご覧ください。


記憶の中にある味以上に旨かった稀有な例でした。
50分待つだけの価値はありますよ。




イワタコーヒー店
神奈川県鎌倉市小町1-5-7
0467-22-2689
定休日:火曜・第2水曜

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2008年1月 9日 (水)

【鎌倉 粥茶屋写楽】静かなジャズと古い時計

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「おや?来る日を間違えたのじゃありませんか?」

そうなのだ、ここ鎌倉の極楽居酒屋写楽には毎年3日と決めてもう15年ほどになるのに今年は5日になってしまった。
入っていいですか?

「全く支度していないけどどうぞどうぞ」

飄々とした言葉使いと物腰の主人がやさしく手招いてくれた。

「寒かったでしょう。何か飲みます?」

うん、ビールが欲しい。
暖かい店内に入って急に喉が渇いたのだ。

「普通のやつとハーフ&ハーフと黒いのがあります」

ハーフ&ハーフが出て正月のみに供される先付けをいただく。
干し柿、蒸しアワビ、金柑煮、柚子の皮煮、数の子、菜の花、栗きんとん。

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どれも上品な味わいでとても旨い。
最初は刺身をいただきます。
そうだなあ…勘八ください。
「荒塩とすだちでも旨いんですよ」

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おおっ、確かにこちらの方が魚の甘みと旨みを感じることが出来ます。
「はい、こちらも」
ん?刺身は1種類だけしか頼んでいないけど。

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カワハギだ!
しかも中央にあるのは肝ではないですか!!
「しょう油に溶いて食べるとうまいですよ」

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あーーーー旨いっ!
それこそカワハギは何度も食べているけどここのが最高に旨し。
まるで玉子の黄身をおもわせるような濃厚な味。

冬の魚は脂が乗っていて旨いなあ。

え?これを焼け? 三枚におろした中骨ですよね?

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うわっ、骨まで食べられるよ。
旨いものですねえ。

お酒はコチラをいただきました。

さてこの店、鎌倉の写楽では毎年行っていることがあります。
初鴨です。
大好きな鴨肉をここで最初に頂こうって寸法です。

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いつにも増して分厚く切られた鴨肉はかみ締めると豊富な肉汁がしたたります。
表面を焦がし目にするのもあるけど写楽のは均一に火を通す調理法
山椒をちょいと降りかけると。

お酒もう1本燗付けてください!!

鴨(合鴨)が持つ野趣溢れる食感と風味と上品さがぎりぎりで共存しています。

塩を振っただけなのが…くくくくく、旨い!

締めにはお粥が欲しい。
写楽の正式名称は粥茶屋写楽と言い、そもそもお粥屋からスタートしたんです。
そうそう店主はその昔カメラマンでジャズをやられていたことも書いておこう。
イメージで言うとウェス・モンゴメリーのようなギターだけど。
「いえいえドラム」

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柚子の香りが心地よい白菜漬けとタラコ粥(凄い量だ)。
あれだけ飲んで食べてもするりと入って行きます。

いやああ旨かった!感謝します、とても旨かった!
今年は(毎年言っているなあ)もう少しまいりますよ。
そうだなあ梅雨前ぐらいゴールデンウィークの爽やかな頃。
飄々とした店主に会いに、旨い肴と酒をいただきにね。

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何となく、やることが無い、時間が余っている…夜、お酒でも飲むか?
そんな気分に成ったら、来てみて下さい。
静かなジャズと古い時計・大きな猫と吟醸酒
香の深い珈琲も…
夜遅く日本蕎麦が食べたくなった人も捜して来て下され。変な親父が眠気を堪えて朝の4時まで、待ってます。お粥も作りますが、混んでいると時間がかかります。
暇な人はいいかも…
写楽の親父の独り言

店主のblogより引用




■鎌倉 粥茶屋写楽
住所:神奈川県鎌倉市常盤330-1  この辺り
TEL:0467-32-1904
営業時間:午後7時30分~翌朝午前4時。
定休日:年中無休

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2008年1月 8日 (火)

【初詣は鎌倉鶴岡八幡宮】今年もあの店に行った!

初詣に鎌倉は鶴岡八幡宮に行ってまいりました。
ここ20年以上は浮気もせずにせっせと毎年です。


鎌倉駅東口を出て左に行くと小町通り。
入ってすぐ右手にイワタ珈琲店があります。
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シンプルな外観、ちょっと古めかしい店内はレトロ好きな方には堪らない空間です。
ここのお店が休日ともなると行列になる。
お目当てはショーウィンドーにもあるこちらのホットケーキ。
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凄い質量のそれはみしっと音を立てるような食感で平日で20分、休日だと1時間待ちもざら。
気合を入れて待つ予定だったのですけど。
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春にはきちんとリベンジします。
現品と味についてはコチラのサイトに詳しいのでご覧ください。


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鎌倉小町通りは観光地ではありますが心安らぐ風景や路地があります。
春先とか歩くだけで気分が良くなりますね。
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Ramen
ここのラーメン屋は何故かいつも大行列。
鶏がらベースのしょうゆ味がこれまたレトロで受けているのでしょうか。

露西亜亭
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ピロシキとボルシチのお店ですが今日はテイクアウトのみのようです。
ロシアンティーが旨い。神奈川の高校生ならば一度はデートに行ったはず。

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鶴岡八幡宮できちんとお参りを済ませてまた駅に戻ります。

いいですねえ、まるで映画のセットのような床屋さんです。
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そうかと思えば今風なお店が集まっている場所もあり、いろいろ見て回るうちにすっかりと夜の帳は降りて行きあの店の開店の時間となってまいりました。
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2007年1月 4日 (木)

【鎌倉 粥茶屋写楽】酒・食・人の佳きお店

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開店の時間。


暖簾が外にかけられた。


店の主人と目が合う。



おっ?と驚く顔から優しい笑顔になった。






「お待ちしていましたよ」








鎌倉駅か大船駅からタクシーで10分。

地元の人以外にふらりと寄れる場所には無い。




「また今年も来ましたね」

へへへ、blog読んでいますよ。 もっと更新してくださいよ。

「いやあなんだか恥ずかしくてね」







■小豆のきんとんにかまぼこ、紅白膾

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岩海苔をつけていただくかまぼこは凄い弾力。

かまぼこはたちかまと言いたらの白子で出来ています。
膾は京人参ですね。




■平政刺身

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勘八もあったがこちらにした。
脂が上品かつ濃厚で旨い。





■鴨葱焼き

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今年も初鴨はこちらでした。
葱があまりにも旨かったので、この葱はどちらで?と聞くと。

「その辺のやつ」とぽそり。





■湯葉温泉卵

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くぅううううう旨い!!
一口食べる度に…「口福」とはこのこと。



ちなみにお酒はまず

・上喜元 美山錦かな?
・小夜衣 ひやおろしだったはず


こちらをいただく。





■玉子ぶわぶわ
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かなり甘い味付けです。

名物でもあります。

なんだろ?油揚げ?ではないなあ。
出汁が染みた油揚げ状のものを卵でとじたものです。


酒が進みます。









鎌倉・鶴岡八幡宮の帰りに寄るようになってどれくらいだろう?

もう14年ぐらいは通っているだろう。



ただし年に1回だけど…





雰囲気良し料理良し親父良し



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毎年ここに訪れることの出来た喜びをかみしめつつお酒を飲む。





ごちそうさま。


今年こそはもっと来ますよ。






この言葉も毎年だ。

鎌倉の奥座敷とでも言えるこのお店はおすすめです。

■鎌倉 粥茶屋写楽

住所:神奈川県鎌倉市常盤330-1

TEL:0467-32-1904

営業時間:午後7時30分~翌朝午前4時。

定休日:年中無休


粥茶屋写楽 [その他] - Yahoo!グルメ

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