【鴨生卵ご飯】
1702(元禄十五)年十二月十四日、いよいよ吉良邸へ討ち入りする当日、「赤穂浪士四十余名のうち、三分の一ほどが、この夜、堀部弥兵衛・安兵衛父子の家へ集まった。」
内蔵助は討ち入りの身支度にかかった。「そのとき、堀部安兵衛の親友で、学名も高い細井広沢が、生卵をたくさんに籠へ入れたのをたずさえ、激励にあらわれた」という。
「折しも、堀部父子の妻たちは台所へ入り、腹ごしらえのための飯を炊きはじめていたが、そこへ細井広沢が生卵を持って来たので、ちょうどよいと用意した鴨の肉を焙って小さく切ったのへ、つけ汁をかけまわしておき、一方では大鉢へ生卵をたっぷりと割り込み、味をつけたものの中へ、鴨肉ときざんだ葱を入れ、これを炊きたての飯と共に出した。(略)
内蔵助をはじめ一同は、何よりも鴨肉入り生卵をかけた温飯を大よろこびで食べたという
今から約300年ほど前の日本が、生卵をそのようにして食べていたことがわかったのも、私が時代小説を書きはじめてからのことだ。」
池波1983年「食卓のつぶやき四」週間朝日11月4日号
作り方はきわめて簡単だ。
【鴨生卵ご飯】
1.鴨肉(合鴨)を少量の太白ごま油(サラダオイルでも可)で
焼く。
中心部がうっすらと赤い程度が望ましい。
2.食べやすい大きさに切る。
3.しょう油で味付けした生卵に鴨肉を入れる。
4.ご飯に盛り付けて完成。
親子丼とは全く違った食べ物です。
すき焼きは卵に付けて食べますがそれと同じ。
炊きたてご飯に生卵をかけるのは至福の旨さ。
鴨肉まで付いてくるのだからご馳走です。
鴨のねっとりとした旨みに卵がまとわりつくことによって、コクが増します。
鴨を咀嚼しご飯をほおばる。
旨し。
何度でも繰り返したいのだがお腹いっぱいになってしまうのが何ともうらめしい。
3杯はいける。
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コメント
これだったら4杯いけますね!!!
だけど旨そうです。。。
投稿: kuraki | 2007年1月20日 (土) 12時43分
>kurakiさん
はい、2杯食べました。
食べ応えを重視し厚めに切りましたがもう少し薄い方がいいみたいですね。
投稿: 佃の旦那 | 2007年1月22日 (月) 11時26分